『幸せになる勇気』は、岸見一郎さんと古賀史健さんが執筆し、社会現象を巻き起こした『嫌われる勇気』の完結編となる哲学対話です。
前作で示された理論(地図)を持って歩き出すための具体的な行動指針(コンパス)として書かれ、アドラー心理学を真に理解し実践するために欠かせない必読の書です。
書店員のKです。
『嫌われる勇気』を読んで感動したけれど、現実の世界に戻るとやっぱりうまくいかない。
上司や部下、恋人との関係に悩み「アドラー心理学なんて理想論だ」と投げ出したくなる気持ち、痛いほどよくわかります。
『幸せになる勇気』は、悩んでいる読者の心の叫びを代わりに話す青年が、再び哲人に挑む物語です。
多くのアドラーファンが検索する名言を通じて、なぜ変われないのかといういちばん大事な問いに向き合ってみましょう
「青年の怒りは君の叫びだ」と感じる瞬間に、人生を変えるヒントがあります。
書店員として多くのビジネス書を読んできた私が、『幸せになる勇気』の大事なメッセージをわかりやすく紹介しますね。
- アドラー心理学を実践するための具体的な行動のヒントがはっきりする
- 褒める教育や叱る教育がなぜ自立の邪魔をするのかわかる
- 運命の人というロマンチックな夢や思い込みを捨てて愛をつくる覚悟が決まる
- 過去のトラウマに縛られずに今この瞬間を生きる勇気が湧いてくる
まだ「嫌われる勇気」を読んでいない人は、先に読んでもいいかもしれませんよ。

教育と人間関係の罠|「褒める・叱る」が自立の邪魔をする

多くの人が「良かれ」と思ってやっている教育や教え方が、本当は相手の自立を邪魔しているとしたら怖いですよね。
アドラー心理学では、みんなが思う普通とは逆のやり方で人間関係をつくることを目指します。
教育の本当の意味について詳しく見ていきましょう。
嫌われる勇気は「地図」、幸せになる勇気は「コンパス」

『嫌われる勇気』は、世界をシンプルに見直すための地図のような本でした。
地図があれば、自分が今どこにいるのかがわかります。
でも、地図があるだけではリアルな荒野は歩けません。
目の前に崖があったとき、どう避ければいいのか、どちらの方向へ進めばいいのかを知るにはコンパスが必要です。
『嫌われる勇気』で世界観(地図)を知り、『幸せになる勇気』で行動のヒント(コンパス)を手に入れると、初めてアドラー心理学を使えるようになります。
『幸せになる勇気』は、まさに行動するためのコンパスとして書かれた本なのです。

アドラー心理学の理論を知っているのと、実際に使えるのとでは大違い。
多くの読者がぶつかる「わかっているけどできない」という壁を乗り越えるためには、具体的な行動のヒントであるコンパスを手に取り、一歩を踏み出す勇気が絶対に必要なんです。
教育の目標は「自立」のみ。勝手に口出ししちゃいけない
教育というと、知識を教えたり正しい方向へ導いたりすることだと思われがちですが、アドラー心理学における教育の目標は自立という一つだけです。
自立とは、自分でお金を稼ぐことだけでなく、自分の考えで選んで決められる心のあり方のことです。
教育者や親、上司の役割は、相手が自立できるように手助けすることであり、決して相手の課題に勝手に踏み込んで操ることではないのです。
相手を自分の思い通りに動かそうとするやり方は、教育じゃなくて支配にほかなりません。
部下や子供が失敗しないように先回りして手を出したり、答えを教えたりすることは、相手から「自分で決めるチャンス」を奪うおせっかいな行動であり、結果として相手の自立を邪魔してしまうのです。
注意点
「あなたのためを思って」という言葉の裏側には、よく「自分の思い通りにしたい」という気持ちが隠されています。
やりすぎは相手の育つチャンスを奪う最も大きな理由の一つです。
褒めてもダメ、叱ってもダメ「アメとムチの教育」の弊害


一番びっくりすることかもしれませんね。
アドラーは「褒めてもダメ、叱ってもダメ」と言い切ります。
叱っちゃダメなのはわかりやすいものの、「なぜ褒めてはいけないのか?」褒めることには「能力のある人が、能力のない人にする言葉」という上下関係があるからです。
人は褒められ続けると、褒められることが目的になり、誰も見ていないところではちゃんとしなくなります。
褒められたい気持ちを「承認欲求」と呼びます。
一方で叱ることも、怖がらせて人を操ろうとする簡単なやり方でしかありません。
叱られた人は、叱られないことを目的に行動するようになり、自分で決めることができなくなります。
アメとムチの教育は、相手を自立から遠ざけ、「認めてほしい気持ち」の奴隷にしてしまう危険な罠といえます。
「悪いあの人」「可哀想な私」の物語を捨てる
カウンセリングや人生相談で話される悩みは、大きく2つの物語に分けられます。
一つは「悪い相手」への文句、もう一つは「可哀想な私」へのなぐさめを求める言葉です。
でも、過去の理由や人の悪口についていくら話しても、人生は1ミリも変わりはしません。
三角柱のたとえ話
哲人は相談者に三角柱を手渡します。
見えている2つの面には「悪い相手」と「可哀想な私」と書いてありますが、隠れた3つ目の面には「これからどうするか」と書いてあります。
アドラー心理学では、私たちが話すべきなのは「これからどうするか」という未来を選ぶことだけだと言っています。
悩みを抱えているときは、どうしても被害に遭った人の気分や他人への怒りに操られがちですが、変えられるのは未来と自分だけです。
勇気を持って3つ目の面をちゃんと見ることが、今を変えるたった一つのやり方なのです。
尊敬とは「相手の興味があること」に興味を持つこと


人間関係のスタートは信頼ではなく尊敬です。
アドラー心理学で言う尊敬とは、相手を「すごい」とあがめることではなく、相手をありのままに見ること、そして相手が自分らしく成長できるように気にかけることです。
では、実際にどうすれば尊敬を伝えられるのでしょうか。
答えは「相手の興味があることに興味を持つ」ことです。
自分の興味ではなく、目の前の相手が何を感じ、何を考え、何を見ているのかに関心を持つ。
相手の目で見、相手の耳で聞き、相手の心で感じようとする共感する気持ちこそが、尊敬なのです。
部下や子供が夢中になっている趣味や考えを否定せず、まずは素直な好奇心を持って知ろうとする態度が、人間関係の土台をつくってくれるのです。
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愛と人生を決めること|運命を待たず、今ここを踊れ


人生で一番の課題であり、多くの人が悩み続けるテーマが「愛」です。
アドラー心理学が示す愛の考え方は、ロマンチックなおとぎ話とは全然違う、厳しくも希望に満ちたリアルなものです。
幸せになるために避けて通れない愛のチャレンジについて考えてみましょう。
運命の人なんていない。愛とは自分の気持ちによる「決めること」だ
「いつか運命の人に出会えるはずだ」と信じている人には、アドラーの言葉はひどく聞こえるかもしれません。アドラーは「運命の人はいない」とはっきり言います。
なぜなら、運命とは最初から決まっているものではなく、二人が長い時間をかけて協力し合い、関係をつくった結果として「2人の関係が運命だった」と思えるようになるものだからです。
愛とは、たまたま落ちるものではなく、自分の気持ちで育てる技術(スキル)といえます。
「目の前の相手を愛そう」と決めて、どんな大変なことがあっても関係を続けようとする覚悟こそが愛の正体です。
運命の人が現れるのを待つのではなく、目の前の人と運命を作り上げていくという自分から動く気持ちが必要です。
愛は感情ではなく「決めること」です。誰かを愛すると決めることは、その人の人生を引き受けるという覚悟を持つことです。
「私」から「私たち」へ変える。人生の主語を変える勇気
私たちは誰もがわがままな生き物です。
世界の中心に自分を置き、「私がどう見られるか」「私がどう感じるか」ばかりを気にしています。
しかし、愛の課題に踏み出すことで、人生の主語がガラッと変わります。
主語が「私」から「私たち」に変わります。
「私の幸せ」を追い求める人生から、「私たちの幸せ」を追い求める人生へのチェンジこそが、人間がわがままから抜け出し、本当に自立するたった一つの道です。
愛とは、ただの好き嫌いではなく、自分以外の誰かを自分と同じくらい大切に思い、二人の幸せのために役に立とうとする生き方を選ぶことなのです。
過去は関係ない。「今」が過去の意味を決める
「過去に辛いことがあったから、今は幸せになれない」と考えるのは、決めつけです。
アドラー心理学では、「過去が原因だ」という考えをきっぱりと「違う」と言います。
過去が今の不幸を決めているのではありません。
今のあなたが「不幸でいること」を選んでいて、目的に合わせて過去のこと持ち出しているだけです。
大事なのは、過去に何があったかではなく、今この瞬間にどう生きるかです。
今の生き方を変えれば、過去の意味さえも書き換わります。
辛かった経験も、今の自分が幸せであれば「過去の経験があったからこそ今の自分がある」というプラスの物語に変わるのです。
過去に支配されるのではなく、今ここから未来を作り出すカギを握りましょう。
保証のない愛に踏み出すことこそ、幸せになる勇気
なぜ人は愛を避けようとするのでしょうか。
それは傷つくことを怖がっているからです。
愛には絶対がありません。
どれだけ相手を愛しても、相手が自分を愛してくれるとは限りませんし、いつか別れが来るかもしれません。
それでもなお、保証のない関係に踏み出し、相手を信じ抜くこと
信じ抜く覚悟こそが「愛する勇気」であり、つまり「幸せになる勇気」です。
リスクを受け入れ、それでも誰かと深く関わろうとする勇気を持った人だけが、人生の喜びを深く味わえます。
幸せになりたいと願いながら安全な場所にいつづけることはムリです。
リスクを取ってでも愛するという覚悟を決めた瞬間に、人生は動き出すのです。
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『幸せになる勇気』に関するよくある質問


この記事を読んでいただいたお客様から、店頭でよく聞かれる質問や、ネット上で検索されやすい疑問を、書店員Kの目線でQ&A形式にまとめました。
『嫌われる勇気』を読んでいなくても、『幸せになる勇気』から読んで大丈夫ですか?
楽しめますが、やはり『嫌われる勇気』から読むのがおすすめです。
さきほども書きましたが『嫌われる勇気』は「地図(理論)」、『幸せになる勇気』は「コンパス(実践)」というつながりです。
いきなりコンパスを持って本当の荒野(現実社会)に出るよりも、まずは地図で自分の立ち位置や世界観を理解していた方が、『幸せになる勇気』のメッセージがもっと深く刺さると思います。
ただ、対話形式なので『幸せになる勇気』から読み始めても話の流れはわかりますよ。
「褒めてはいけない」と言いますが、子供や部下が頑張った時に無視をするのは辛いです。どうしたらいいですか?
無視をするのではなく、「感謝」を伝えましょう。
感謝を伝えることこそが、アドラー心理学の「勇気づけ」というテクニックです。
「すごいね」「えらいね」という上からの目線ではなく、「ありがとう」「助かったよ」「嬉しい」という横からの感謝や、あなたの喜びを伝えてみてください。
人は評価されるよりも、感謝され「自分は役に立てた」と感じた時に、自分で伸びていく力が湧いてくる
『幸せになる勇気』に出てくる「青年」は誰ですか?『嫌われる勇気』と同じ人ですか?
はい、『嫌われる勇気』から3年後の同じ青年です。
彼は『嫌われる勇気』の最後で哲人の教えに感動して、先生になりました。
しかし、教育現場という厳しい毎日の中でアドラー心理学が通用せず、絶望して「アドラーを捨てる」ために再び哲人の元を訪れたのです。
彼の怒りは、やってみて失敗しそうになる私たち自身の怒りでもあります。
アドラー心理学の実践が難しすぎて挫折しそうです。完璧にできないとダメでしょうか?
完璧を目指す必要はありません。「不完全である勇気」を持ってください。
アドラー心理学は「劇薬」とも言われ、これまでの常識をひっくり返すため、すぐにやるのはすごく難しいです。
できたりできなかったりを繰り返しながら、少しずつ前に進めば大丈夫です。
できない自分を責めるのではなく、少しでもできたことに目を向ける「できたことを数える」方法で自分を見てあげてくださいね。
恋愛において「運命」がないなら、どうやって結婚相手を選べばいいのでしょうか?
「選ぶ」のではなく、「関係をつくる」覚悟を持てる相手かどうかです。
条件やピンときた感じで「運命の人(正解)」を探そうとすると、相手の欠点が見えた時に「相手じゃなかった」と減点してしまいます。
そうではなく、「この人と愛の関係をつくっていこう」と決断できるかどうかが大事です。
出会った相手を運命の人にするのは、あなた自身の決意と行動なのです。
結局、『幸せになる勇気』の結論を一言で言うと何ですか?
「愛する勇気」を持つこと、それだけです。
哲人の長い対話の結論はシンプルです。
愛されることを望むのではなく、自ら愛すること。
傷つくことを恐れずに人を信じて、関係をつくること。
愛する勇気を持てれば、私たちは世界と仲直りし、本当の意味で自立して幸せになれる。
それが『幸せになる勇気』のラストメッセージです。
【まとめ】『幸せになる勇気』の名言


『幸せになる勇気』は、前作で手に入れた「地図」を片手に、実際に人生の荒野を歩き出すための「コンパス」となる一冊です。
最後に、迷ったときに道しるべとなる本書の大事なメッセージ(名言)を振り返ってみましょう。
- 嫌われる勇気は「地図」、幸せになる勇気は「コンパス」
- 教育の目標は「自立」。褒めても叱ってもいけない
- 「悪いあの人」「可哀想な私」ではなく、「これからどうするか」を語ろう
- 尊敬とは「相手の興味」に関心を持つこと
- 運命の人などいない。愛とは「決断」である
- 人生の主語を「私」から「私たち」に変える
- 幸せになる勇気とは、「愛する勇気」のことだ
もしあなたが今、人間関係や人生の課題に立ち止まってしまっているなら、それは「変わろう」としているサインです。
過去の原因や他人の評価に縛られるのではなく、今この瞬間から「愛する勇気」を持って、新しい一歩を踏み出してみませんか。
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